つい先日、北海道勇払郡むかわ町で恐竜化石の全身骨格が発見されたと報じられた。
<参考:国内最大 恐竜の全身骨格“むかわ竜”発見 日テレNEWS24>
http://www.news24.jp/articles/2017/04/28/07360114.html
これについて、早速今日5月7日(日)、NHKスペシャルで特集をやっていた。
<NHKスペシャル「世紀の発見!日本の巨大恐竜」>
http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=10143
以下、感想です。
1 海岸から10kmくらい離れた海だった場所でも大型陸生動物の化石が発見できる
日本の地層は大部分が海でできた地層なので、あまり陸生動物が発見できる環境ではないと思っていた。しかし、陸から数km~10kmでも大型陸生動物の化石が発見できるのなら、まだまだ日本でも恐竜や、その他の大型動物の化石が発見できるのかもしれない。
2 標本を博物館に持ち込んでから10年は長生きする
大型化石ほど、研究や検証に時間がかかる。これは化石のクリーニング自体に膨大な時間がかかることも去ることながら、大発見となるような標本であれば、それなりの立場の研究者の目に留まるまでも時間がかかるということがよくわかった。今回の「むかわ竜」も、全身骨格の発見についての報道は上記のとおり2017年4月末だが、最初の化石発見は14年前、北海道大学の本格調査が開始されたのも6年前とのこと。
東京・上野の国立科学博物館に展示されている「フタバスズキリュウ」に至っては、最初の発見から「新種」との判明までに約40年かかったと聞くし、自分が何かの第一発見者になったのなら、長生きを心掛けなければならないと思った。・・・そもそもそんな大発見をできるかどうかという問題は別にして。
3 人里離れた山奥へ足しげく通うことの大切さ
日本列島は、国内のほぼ全域が地質調査されている、世界でもまれな地域である。このような国だから、化石等の新発見などほぼないものだと思っていた。しかし、北海道の山奥の、通常は人の足が踏み入られないような山奥であれば、まだまだ大発見が眠っているかもしれないということだ。このような点では、地域のアマチュア研究家(愛好者、マニアともいう)は大切であると感じた。
それにしても、NHKスペシャルはわかりやすく、よくまとめていて面白かった。