三乗の計算 【計算尺の使い方16】

circular slide rule 16-000


「計算尺の使い方」まとめ

三乗の計算で使うK 尺の特徴

計算尺で三乗を計算するときは、D 尺とK 尺を使います。
三乗の計算で混乱しないためには、K 尺の特徴を知っておく必要があります。

K 尺の目盛りは、左端が「1」、右端の目盛りは「1000」(円計算尺では 1 周して「1」)となっています。そして左から3 分の1 (円計算尺では時計周りに3 分の1 周)に「10」、左から3 分の2 (円計算尺では時計周りに3 分の2 周)に「100」の目盛りが振られています。
以下の図に示すように、K 尺は3 つの対数目盛を横に並べ、1 から 1000 までの対数目盛りが振られています。
説明のため、K 尺の1 から 10 までの部分を \(K_1\) 尺、10 から 100 までの部分を \(K_2\) 尺、100 から 1 000 までの部分を \(K_3\) 尺と呼ぶことにします。

三乗の計算の位取り

三乗の計算をするときも位取りは必要です。
普通の掛け算・割り算のように概算を行うのも良いですが、三乗だけを計算する場合は次のような方法があります。

三乗にする数を10 の指数表記にして桁が10 の nだったとき、つまり数を \(M \times 10^n \) と表記したとき、計算結果に 10 の 3nを掛けます。
したがって計算結果は \(M^3 \times 10^{3n} \) です。 \(M^3 \) の部分は計算尺で計算します。

注意点としては、 \(K_1\) 尺に答が出た場合は答を 1 から 10 の範囲で、 \(K_2\) 尺に答が出た場合は答を 10 から 100 の範囲、 \(K_3\) 尺に答が出た場合は答を 100 から 1000 の範囲で読みます。
目盛りをそのまま読むだけのことなのですが、\(K_2\) 尺や \(K_3\) 尺の範囲の目盛りは 20、30、・・・や200、300・・・ではなく 2、3、・・・と表記されているものもあるので気を付けましょう。これを間違えると、特に\(K_2\) 尺、\(K_3\) 尺に答が出た場合に桁を間違えてしまいます。

以下、具体的な計算例で位取りについても見ていきましょう。

計算例1 \( 3.88^3 \)

(1)\( 3.88 → 3.88 \times 10^0 \) として、D 尺の「3.88」にカーソル線を合わせます。

(2)そのままK 尺を見ます。カーソル線が \(K_2\) 尺(K 尺の10 から 100までの範囲)に答の「58.5」を示します。

(3)位取りをします。
もとの数 \( 3.88 → 3.88 \times 10^0 \) より10 の指数が 0 なので、計算結果に \( 10^{0 \times 3} = 10^0 \) を掛けます。
計算尺による数値の計算結果は「58.5」だったので、答は「 \( 58.5 \times 10^{0 \times 3} = 58.5 \times 10^0 = 58.5 \) 」になります。

計算例2 \( 75.2^3 \)

(1)\( 75.2 → 7.52 \times 10^1 \) として、D 尺の「7.52」にカーソル線を合わせます。

(2)そのままK 尺を見ます。カーソル線が \(K_3\) 尺(K 尺の100 から 1000までの範囲)に答の「425」を示します。

(3)位取りをします。
もとの数 \( 75.2 → 7.52 \times 10^1 \) より10 の指数が 1 なので、計算結果に \( 10^{1 \times 3} = 10^3 \) を掛けます。
計算尺による数値の計算結果は「425」だったので、答は「 \( 425 \times 10^{1 \times 3} = 425 \times 10^3 = 4.25 \times 10^5 = 425 000\) 」になります。

計算例3 \( 0.19^3 \)

(1)\( 0.19 → 1.9 \times 10^{-1} \) として、D 尺の「1.9」にカーソル線を合わせます。

(2)そのままK 尺を見ます。カーソル線が \(K_1\) 尺(K 尺の1 から 10までの範囲)に答の「6.87」を示します。

(3)位取りをします。
もとの数 \( 0.19 → 1.9 \times 10^{-1} \) より10 の指数が -1 なので、計算結果に \( 10^{-1 \times 3} = 10^{-3} \) を掛けます。
計算尺による数値の計算結果は「6.87」だったので、答は「 \( 6.87 \times 10^{-1 \times 3} = 6.87 \times 10^{-1} = 0.687 \) 」になります。

計算例4 \( 0.0363^3 \)

(1)\( 0.0363 → 3.63 \times 10^{-2} \) として、D 尺の「3.63」にカーソル線を合わせます。

(2)そのままK 尺を見ます。カーソル線が \(K_2\) 尺(K 尺の1 から 10までの範囲)に答の「47.9」を示します。

(3)位取りをします。
もとの数 \( 0.0363 → 3.63 \times 10^{-2} \) より10 の指数が -2 なので、計算結果に \( 10^{-2 \times 3} = 10^{-6} \) を掛けます。
計算尺による数値の計算結果は「47.9」だったので、答は「 \( 47.9 \times 10^{-2 \times 3} = 47.9 \times 10^{-6} = 4.79 \times 10^{-5} \) 」になります。

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