すべては高校の参考書からはじまった【グランドキャニオン観光】

まとめページ「グランドキャニオンを自由に歩きたい人のために」

10億年以上前の岩石に魅せられて

2020年2月末から3月初頭にかけて、人生初のアメリカ合衆国に行ってきました。
目的は、グランドキャニオンに行くことでした。

単にグランドキャニオンに行き、崖っぷちからその壮大な景色を眺めるのがゴールではありませんでした。
崖の上から比高1,300 m の谷底まで下りて、そこにあるカンブリア時代の地層や10億年前に作られた岩石をこの目で見て触れたいと思っていました。

事の発端は高校時代にさかのぼる

次の画像は、私が高校時代に使っていた地学の参考書です。浜島書店の『図表地学』という参考書で、その名のとおり図や写真が豊富で教科書よりもわかりやすいと思っていました。

その 55ページの上半分にあったのが、次の図です。

下にある地質断面図を拡大してみましょう。

 

これを見た高校生当時の私は

「なんじゃこりゃぁああ!!」

と衝撃を受けました。

崖の一番上の方の地層でさえもペルム紀(2億5千年以上前)の地層だということと、私が高校生だった頃には日本で存在が確認されていなかったカンブリア時代(5億年以上前)の地層が広く分布していること、そして谷底のコロラド川には先カンブリア時代(6億年以上前)の岩石が存在していること・・・。

ペルム時代の地層自体は日本にもありますし、2013年には茨城県日立市にカンブリア時代の地層があることが学会で発表されました。また、グランドキャニオンのこれらの地層も、すべて連続しているわけではなくて、地層として欠損している部分(不整合)もあることは私も理解していました。

それでも、日本ではそれらの地層がきれいに層をなしている姿を見ることはできません。
そして何よりも、その基盤となっている岩石は先カンブリア時代、より具体的には10億年以上前にできた岩石だということです。

グランドキャニオンの谷底へ歩けば、それらを一気に見ることができるのです。これは私にとって長年のあこがれでした。

一方で、谷底まで下りてまた上がってくるのには2日かかることも大学生時代に知りました。
また、最近になって、グランドキャニオンの「登山道」沿いでテント泊をする場所は限られ、かつ事前に国立公園の許可を得ないとテント泊もできないことを知りました。アメリカの国立公園はルール等が日本よりも厳しく、日本国内で登山をするようにふらっと行って帰って来られるようなものではありません。(もちろん、日本国内の登山でもテント設営についてはルールやマナーもありますが。)

ここでは2020年3月現在の、当ウェブサイト管理人が実際に経験したグランドキャニオン谷底へのトレッキングの方法についてご紹介いたします。

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