アミノ酸の分子模型を組み立ててみました。~基本事項~

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久しぶりに少しだけ時間があったので、分子模型を組み立てて遊んでみました。

アミノ酸には色々な種類がありますが、生物のたんぱく質の基となるアミノ酸は20種類のみ。(一説には21種類という話もあるそうですが。)
アミノ酸と呼ばれる化学物質の種類はもっとたくさんありますし、人体でもこの20種類以外のアミノ酸が活躍しています。しかし、たんぱく質、つまり皮膚や筋肉などの組織や、血液中を流れる様々な物質の多くが、わずか20種類の化学物質を材料に、それらが色々組み合わさることでできています。

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早速アミノ酸がどのようなものなのか見てみましょう。
その前に、模型のどの部分が何を表しているのかを簡単に紹介します。

これからお見せする模型の基となる元素です。
左上から、炭素元素、酸素元素、水素元素、窒素元素、硫黄元素です。たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸は、この5つの元素のみから構成されています。

右上にあるのはカルボキシル基です。-COOH と書き表されます。お酢(酢酸)にもカルボキシル気が含まれます。
右下はアミノ基です。 -NH2 と書き表されます。
アミノ酸は、炭素を基本に作られる分子(有機化合物)の中で、このカルボキシル基とアミノ基を含むものの総称です。

上がアミノ酸の基本的な分子模型です。

炭素原子は最大4つの腕を持つことができます。この腕のひとつがカルボキシル基、ひとつがアミノ基、ひとつが水素原子とつながったものがアミノ酸です。
残りの一つの腕がつながる部分(模型の下の方についている大きな紫色の部分)が異なることで、アミノ酸の種類が変わります。
しかし上の写真のように、同じものでも炭素原子との腕のつなぎ方によって形の異なる分子ができます。(立体異性体といいます。)アミノ酸は上の写真のように、同じ成分のものでもL体とD体という2種類の異なる形をつくります。
ただし、最も単純なアミノ酸であるグリシンにはL体とD体の違いはありません。

このうち、人間を含む高等生物のたんぱく質は、すべてL体のアミノ酸から作られています。
この理由については色々な説があるそうですが、はっきりした理由はわかっていないようです。少なくとも、地球上の高等生物のたんぱく質はすべてL体からできている、という事実は間違いなくあるようです。

さて、このアミノ酸は下の写真のように、カルボキシル基とアミノ基を使ってくっつくことができます。

カルボキシル基とアミノ基がくっついて、代わりに水分子がひとつできました。
このカルボキシル基とアミノ基がくっついてできた部分を一般的には「アミド結合」、アミノ酸同士の場合は「ペプチド結合」といいます。

水分子がひとつできるので、この現象は脱水縮合と呼ばれます。
逆に、水分子が加わりこのペプチド結合が解かれることを加水分解といいます。

この加水分解は強酸性または強塩基性(強アルカリ性)の環境下でないと起きないので、普段私たちが水を触ったからといって皮膚が溶けたりするわけではないので、誤解しないようにしましょう。

このペプチド結合で、アミノ酸はどんどんつながっていきます。

こんな感じで、アミノ酸がどんどんつながっていきます。
これが繰り返され、何百何千何万、いや何十万、何百万ものアミノ酸がつながってたんぱく質ができます。

人間の体の60%は水でできているといわれますが、20%くらいはたんぱく質、つまりアミノ酸からできているそうです。私たちの体の大部分、皮膚、爪、髪、筋肉などが基本的な20種類のアミノ酸だけでできているというのは不思議というかすごいですね。

 

このページの分子模型は以下の「モル・タロウ」を使って作りました。

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