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「アミノ酸の分子模型を組み立ててみました。～必須アミノ酸～」で紹介した必須アミノ酸に続き、非必須アミノ酸の分子模型の紹介です。

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非必須アミノ酸とは、人体の中で合成されるのでそれ自体を食事によって外部から得る必要のないアミノ酸です。全部で11種類となります。
順番に見ていきましょう。

グリシン

英名：glycine
略号：Gly, G
最も単純な形のアミノ酸です。疎水性アミノ酸に分類されます。
他のアミノ酸と違い、グリシンには立体異性体（L体・D体の違い）がありません。

 

アラニン

英名：alanine
略号：Ala, A
グリシンの次に単純な形のアミノ酸で、メチル基を持ちます。疎水性アミノ酸に分類されます。

 

チロシン

英名：tyrosine
略号：Tyr, Y
必須アミノ酸で紹介したフェニルアラニンのベンゼン環（六角形の輪の部分）に水酸基がひとつついたもの。この形から想像がしやすいように、体内ではフェニルアラニンから合成されます。水酸基がベンゼン環のどの部分につくかによって異性体という種類が３種類あります。

 

システイン

英名：cysteine
略号：Cys, C
２０種類のアミノ酸の中で硫黄を持つ２種類のうちのひとつです。体内では必須アミノ酸で紹介したメチオニンから合成されます。
「アミノ酸の分子模型を組み立ててみました。～基本事項～」で、生物のたんぱく質のもととなるアミノ酸が２１種類という説もあると書きましたが、このシステインの硫黄元素（模型の黄色の部分）がセレンという元素に置き換わったもの「セレノシステイン」もたんぱく質を構成するアミノ酸らしいです。

 

セリン

英名：serine
略号：Ser, S
親水性のアミノ酸です。グリシンのメチル基に含まれる水素原子の一つが水酸基に置き換わったもので、体内ではグリシンから合成されます。

 

アスパラギン

英名：asparagine
略号：Asn, N
これも親水性アミノ酸に分類されます。アミド基という、酸素と窒素を含む部分があります。
アスパラガスの汁から単離されたため、このような名前になったそうです。

 

グルタミン

英名：glutamine
略号：Gln, G
アスパラギンと同じようにアミド基をもちますが、アスパラギンよりも炭素がひとつ多いです。親水性アミノ酸に分類されます。

 

アスパラギン酸

英名：aspartic acid
略号：Asp, D
アスパラギンのアミノ基の代わりに水酸基が付きカルボキシル基となったことで、酸性の性質を持ちます。次に紹介するグルタミン酸と同じくうま味成分のひとつです。

 

グルタミン酸

英名：glutamic acid
略号：Glu, E
グルタミンのアミノ基の代わりに水酸基が付きカルボキシル基となったことで、酸性の性質を持ちます。うま味成分として有名です。
ちなみに、アスパラギン酸とグルタミン酸はそれぞれアスパラギン、グルタミンととてもよく似たい形を持ちますが、アスパラギンからアスパラギン酸、グルタミンからグルタミン酸が直接できるわけではないようです。別の分子を経由して合成されるようです。

 

アルギニン

英名：arginine
略号：Arg, R
親水性のアミノ酸で、アミノ基を２つ持つことから塩基性（アルカリ性）の性質を持ちます。

 

プロリン

英名：proline
略号：Pro, P
ほかの１９種類のアミノ酸と大きく異なり、基本となるアミノ基の部分が五角形の環（イミノ基）を成します。
他の１９種類のアミノ酸が「一級アミン」に分類されるのに対して、プロリンは「二級アミン」に分類されます。

 

分子模型を組み立ててみると、構造式を見るだけではわからない、その分子そのものの形を理解できておもしろいです。あぁ、こんな形をしているのか、という発見があります。
私は化学の専門家でも、大学で専攻だったわけでもありませんが、レゴブロックのような感覚で構造式を見ながら模型を組み立てていくのはおもしろいですよ。
興味のある方はぜひ試してみてください。

このページの分子模型は以下の「モル・タロウ」を使って作りました。

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