大英自然史博物館展でさりげなく注目しておきたいピルトダウン人

東京・上野にある国立科学博物館で、6月11日(日)まで大英自然史博物館展を開催しています。

国立科学博物館 大英自然史博物館展 公式ページ
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2017/daiei/

さて、この展示の中でさりげなく注目したいのが、最後の方にある「ピルトダウン人」の展示だ。
ピルトダウン人とは何かというと、1912年にイギリスのEast Sussex州 Piltdownで発見されたとされる、猿人とヒトとの間をつなぐ類人猿の化石である。
発見された「とされる」と書いたのは、この化石が捏造であったことが後に判明したからだ。しかし、捏造だと判明したのは1949年のことであり、それまで37年もの間、この捏造化石は人類学の研究において重要な発見であるとされていたのである。


大英自然史博物館展でのピルトダウン人の解説

このピルトダウン人の捏造化石標本が、今回国立科学博物館の特別展で公開されているのだが、この展示はイギリス本国では公開されていないという話も聞く。
そういう意味でも大変貴重であるが、私自身はその事実を確認できたわけではないので、何ともいえない。
大英自然史博物館の公式ウェブサイトでは、このピルトダウン人について紹介しているので、一応隠しているわけではない模様である。

大英自然史博物館公式ウェブサイト ピルトダウン人解説(英語)
http://www.nhm.ac.uk/our-science/departments-and-staff/library-and-archives/collections/piltdown-man.html

ちなみに、この記事に記載の年号は、上記の公式ウェブサイトから参照している。紹介している媒体によって年号がずれていたりするので、ご留意いただきたい。

この例に限らず、いつの時代もどこの国も、科学史をねじまげ、自然界の探究の大きな足かせとなってしまう例は多々ある。日本でさえもそうである。
私たちに必要なのは、何事も鵜呑みにせず、自分で本当かどうかを確かめようとする意気込みなのかもしれない。
これはきっと、何も科学がどうとかいう話ではなく、ウェブを通じて情報が蔓延している現在、不正確な情報に踊らされないための一種の自己防衛手段なのかもしれない。

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