sin の計算(6°~90°)【計算尺の使い方23】


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「計算尺の使い方」まとめ

sin の計算

三角関数 sin の計算を実際にしてみましょう。角度が \(6^\circ \) から \(90^\circ \) の \( \sin\) の計算では、「D 尺」と「S 尺」を使って計算します。
\( \sin \theta \) の計算をするだけであれば内尺を動かす必要はありません。ただし「S 尺」は内尺にあるので、計算をする前に「D 尺」の基線と「S 尺」の基線がぴったりそろうように内尺を動かして調整します。このときは、一般の計算尺であれば左右両方の基線を確認するのが望ましいです。

計算例1 \( \sin 14^\circ 30’\)

(1)はじめに、D 尺の基線とS 尺の基線が一致していることを確認します。

(2)S 尺の \(14^\circ 30’\) にカーソル線を合わせます。

(3)そのままD 尺の目盛りを読み、答の数値として「2.502」を得ます。

(4)位取りをします。
「計算尺での三角関数計算に関する予備知識」にまとめた通り、 角度が \(6^\circ \) 以上の sin の値は0.1 の位になります。したがって、この計算の答は「0.2502」となります。

計算例2 \( \sin 52^\circ 50’\)

(1)はじめに、D 尺の基線とS 尺の基線が一致していることを確認します。

(2)S 尺の \(52^\circ 50’\) にカーソル線を合わせます。

(3)そのままD 尺の目盛りを読み、答の数値として「7.96」を得ます。

(4)位取りをします。
「計算尺での三角関数計算に関する予備知識」の通り、 角度が \(6^\circ \) 以上の sin の値は0.1 の位になります。したがって、この計算の答は「0.796」となります。

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計算例3 \( \sin 11.23^\circ \)

「S 尺」の目盛りは度、分で目盛りが振られています。つまりこの例のように \(11.23^\circ \) の場合、小数点以下の部分を「分」に直す必要があります。
これは小数点以下の部分に60 を掛けることで計算ができます。せっかく計算尺を使っているので、この計算も計算尺を使ってみましょう。

(1)角度を「度・分・秒」の形に直します。
\(0.23^\circ \) の部分を「分」になおすため \(0.23 \times 60\) を計算します。D 尺の「2.3」にカーソル線を合わせ、C 尺の「6.0」とカーソル線が合うように内尺を動かします。

(2)カーソル線をC 尺の左基線「10」に合わせると、答として「1.38」を得ます。
概算で位取りをすると \(0.23 \times 60 → 0.2 \times 60 = 12\) なので、\(0.23^\circ = 13.8’\) であることがわかります。したがって、\(11.23^\circ \approx 11^\circ 14′ \) として計算をします。

計算尺では「秒」単位の目盛りが読み取れないのでここでは計算しませんでしたが、もし「秒」の部分も求めたい場合は「13.8 分」の小数点以下「0.8」に60 を掛けることで計算できます。

(3)S 尺を使って sin の計算をします。D 尺の基線とS 尺の基線が一致していることを確認します。

(4)S 尺の \(11^\circ 14’\) にカーソル線を合わせます。

(5)そのままD 尺の目盛りを読み、答の数値として「1.947」を得ます。

(6)位取りをします。
「計算尺での三角関数計算に関する予備知識」の通り、 角度が \(6^\circ \) 以上の sin の値は0.1 の位になります。したがって、この計算の答は「0.1947」となります。

計算尺に関する記事一覧

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