三乗根を含む掛け算・割り算 【計算尺の使い方19】


「計算尺の使い方」まとめ

計算例1 \( 58.7 \times \sqrt[3]{2840} \)

三乗根を含む計算では、「三乗根の計算」 の「\(K_1\) 尺・ \(K_2\) 尺・ \(K_3\) 尺の使い分けと位取り」で紹介したように、計算の最初に  \(K_1\) 尺(K 尺の1 から 10までの範囲)、 \(K_2\) 尺(K 尺の10 から 100までの範囲)、 \(K_3\) 尺(K 尺の100 から 1000までの範囲)のどれを使うべきかを判断する必要があります。
判断方法は全く同じです。小数点から右または左に数字を3 桁ずつ区切ります。そして0 でない一番左側にある区切りの有効数字が1 桁の場合 \(K_1\) 尺、有効数字が2 桁の場合 \(K_2\) 尺、有効数字が3 桁の場合 \(K_3\) 尺を使います。

(1)はじめに三乗根の部分、\( \sqrt[3]{2840} \) を計算します。
\( \sqrt[3]{2840} \) は「三乗根の計算」 で紹介した方法で \(K_1\) 尺(K 尺の1 から 10までの範囲)を使うことがわかります。そのため、 \(K_1\) 尺の「2.84」にカーソル線を合わせます。
このとき、D 尺には\( \sqrt[3]{2840} \) の答の有効数字として約「1.4」が出ます。この数字はあとで位取りをするときの概算で使うだけなので、細かく読み取る必要はありません。

(2)58.7 → 5.87 としてCI 尺の「5.87」とカーソル線が合うように内尺を動かします。

(3)CI 尺の基線「1」にカーソル線を合わせると、カーソル線がD 尺上に答の「8.31」を示します。

(4)位取りをします。
「三乗根の計算」 で紹介した方法で、\( \sqrt[3]{2840} \) は 10の位の数となることがわかります。(1)でD 尺に出た数値より、 \( \sqrt[3]{2840} \) の有効数字は約「1.4」であることがわかります。よって、\( \sqrt[3]{2840} = 14 → 10\) とします。
これを概算で 58.7 → 60 と掛けると \( 58.7 \times \sqrt[3]{2840} → 60 \times 10 = 600\) となります。
計算尺の計算結果は「8.31」だったので、この計算の答は 1800 前後で有効数字が「8.31」となる数ということで「831」になります。

計算例2 \( \sqrt[3]{57.5} \div 77.1 \)

(1)はじめに三乗根の部分、\( \sqrt[3]{57.5} \) を計算します。
\( \sqrt[3]{57.5} \) は「三乗根の計算」 で紹介した方法で \(K_2\) 尺(K 尺の10 から 100までの範囲)を使うことがわかります。そのため、 \(K_2\) 尺の「57.5」にカーソル線を合わせます。
このとき、D 尺には\( \sqrt[3]{57.5} \) の答の有効数字として約「4.1」が出ます。この数字はあとで位取りをするときの概算で使うだけなので、細かく読み取る必要はありません。

(2)77.1 → 7.71 として、C 尺の「7.71」とカーソル線が合うように内尺を動かします。

(3)C 尺の基線「10」にカーソル線を合わせると、カーソル線がD 尺上に答の「5.005」を示します。

(4)位取りをします。
「三乗根の計算」 で紹介した方法で、\( \sqrt[3]{57.5} \) は 1の位の数となることがわかります。(1)でD 尺に出た数値より、 \( \sqrt[3]{57.5} \) の有効数字は約「4.1」であることがわかります。よって、\( \sqrt[3]{57.5} = 4.1 → 4\) とします。
これを概算で 77.1 → 80 で割ると \( \sqrt[3]{57.5} \div 77.1 → 4 \div 80 \) \( = 1/20 = 0.05\) となります。
計算尺の計算結果は「5.005」だったので、この計算の答は 0.05 前後で有効数字が「5.005」となる数ということで「0.05005」になります。

計算例3 \( 52 \div \sqrt[3]{0.39} \)

三乗根が後にくる割り算の計算では、逆数にして計算する工夫が必要です。つまり、
$$ 52 \div \sqrt[3]{0.39} = \frac{1}{ \sqrt[3]{0.39} / 52} $$
として計算します。

(1)逆数の計算では、分母の部分にあたる \(\sqrt[3]{0.39} \div 52 \) を計算する手順で計算を始めます。はじめに\( \sqrt[3]{0.39} → \sqrt[3]{0.390} \) としてK 尺の「390」にカーソル線を合わせます。
このとき、D 尺には\( \sqrt[3]{0.39} \) の答の有効数字として約「7.3」が出ます。この数字はあとで位取りをするときの概算で使うだけなので、細かく読み取る必要はありません。

(2) \( \div 52 \) を計算します。52 → 5.2 として、C 尺の「5.2」とカーソル線が合うように内尺を動かします。

(3) \( \sqrt[3]{0.39} / 52 \) の逆数を計算したいので、D 尺の基線「10」に合うようにカーソル線を動かします。カーソル線がC 尺上に \( \sqrt[3]{0.39} / 52 \) の逆数の答として「7.12」を示します。

(4)位取りをします。
「三乗根の計算」 で紹介した方法で、\( \sqrt[3]{0.39} \) は 小数点以下第1位から始まる数となることがわかります。(1)でD 尺に出た数値より、 \( \sqrt[3]{0.39} \) の有効数字は約「7.3」であることがわかります。よって、\( \sqrt[3]{0.39} = 0.73 → 1\) とします。
よって、 \( 52 \div \sqrt[3]{0.39} → 52 \div 1\) \( = 52\) となります。
計算尺の計算結果は「7.12」だったので、この計算の答は 52 前後で有効数字が「7.12」となる数ということで「71.2」になります。

逆数の計算方法では、C 尺とD 尺を間違えないようにご注意ください。

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